レスカ(Lesca Lunetier)を代表するモデルのひとつが「PICA(ピカ)」です。
丸みのあるレンズシェイプ。
厚みのあるアセテート。
フレンチヴィンテージを感じさせる独特のバランス。
写真で見ると存在感が強いのに、実際に掛けると印象が変わりやすい一本でもあります。
「PICAが気になるけれど、自分には少し太すぎるかも」
「サイズ感が分からない」
「黒とべっ甲、どちらを選べばいい?」
そんな人も多いと思います。
この記事では、眼鏡販売の現場で見るポイントも交えながら、PICAの特徴・サイズ感・カラーの選び方・掛けたときの印象を詳しく紹介します。
Lescaというブランド自体の歴史や価格、ほかの代表モデルについては、レスカ(Lesca Lunetier)のメガネの解説記事でまとめています。
レスカ PICA(ピカ)とは?
PICAは、Lesca Lunetierを代表するアイコニックモデルのひとつです。
Lesca公式では、クラシックな「Pantos(パント)」をベースに、厚みと力強さを持たせたモデルとして紹介されています。
モデル名の「PICA」はPicassoに由来します。
Joël Lescaがフランス眼鏡の伝統的な形をベースに、キュビズムを思わせる立体的なカッティングを加えて作ったモデルです。
PICAの魅力は、単純に「太い丸メガネ」ではないところ。
丸みのあるレンズに対して、フロントには直線や角が入り、柔らかさと力強さが同居しています。
この少し不思議なバランスが、PICAらしさです。
PICAはクラウンパントなの?
PICAを調べると、「クラウンパント」と紹介されていることがあります。
実際、上部に直線的なラインがあり、一般的なボストンや丸メガネとは違うフレンチらしい形です。
一方、Lesca公式ではPICAを「classic Pantos shape」と表現しています。
Lescaには「CROWN PANTO 8mm」という名前の別モデルもあるため、この記事ではPICAそのものをCROWN PANTOと同一視せず、クラウンパントに近い雰囲気を持つPantos型として考えています。
名称以上に重要なのは、実際の形です。
丸みのある下側。
少し角を感じる上側。
そこに厚みのあるアセテートが加わることで、一般的なボストンとはまったく違った印象になります。
より厚みのあるフロントやヴィンテージアセテートに惹かれるなら、CROWN PANTO 8mmの特徴とPICAとの違いも参考にしてください。
レスカ PICAのサイズ感は?
PICAを選ぶときに、特に重要なのがサイズ感です。
現在のLesca公式サイトでは、PICAに通常サイズとXLサイズが用意されています。
| PICA | PICA XL | |
|---|---|---|
| フロント幅 | 約145mm | 約145mm |
| レンズ幅 | 44mm | 48mm |
| ブリッジ | 25mm | 26mm |
数字だけを見ると「XLもフロント幅は同じなの?」と感じるかもしれません。
ただ、メガネのサイズ感はレンズ幅だけでは決まりません。
レンズシェイプ、ブリッジ幅、リムの厚み、テンプルの位置などが組み合わさって、掛けたときの見え方が決まります。
特にPICAはフレームにボリュームがあるため、数ミリの違いでも印象が変わりやすい一本です。
通常サイズはコンパクトに掛けやすい
通常のPICAは、レンズ幅44mm。
現在のメガネとしては比較的小ぶりなサイズです。
ただし、生地に厚みがあるため、数字から想像するほど小さくは見えません。
むしろこの「小ぶりなレンズ+太いフレーム」の組み合わせが、PICAの持ち味です。
顔の中にきゅっと収まりながら、眼鏡そのものには存在感がある。
大きなボストンフレームとは違う見え方になります。
PICA XLは単純な“大きいPICA”ではない
XLはレンズ幅48mmで、通常モデルよりレンズの面積が大きくなります。
そのため、PICAの存在感は残しながら、もう少し余裕を持ったバランスで掛けられます。
ただし「顔が大きいからXL、小さいから通常サイズ」と単純に決めるのはおすすめしません。
眉との位置。
目の位置。
鼻幅。
フレームの外側が顔からどの程度出るか。
こうしたバランスを見たほうが、実際には選びやすくなります。
通常サイズとXLで迷ったときの考え方
店頭で迷う人が多いのは、通常サイズとXLの境目あたりです。
最終的な分かれ目は、顔幅に対してフレームがどう収まるかを許容できるかどうかになります。
パント系は顔の中に収まる形なので、小さめのフレームがきゅっと収まった見え方を好むか、それとも少し窮屈に感じるか。
ここが好みの分かれ目です。
フィッティングの面では、通常サイズが明らかに窮屈に見える場合、少し余裕のあるXLのほうが掛け位置を作りやすいことがあります。
ただし、単純に「大きいほうが掛けやすい」というわけではありません。
目の位置や鼻幅、フレームの外側が顔からどの程度出るかまで含めて判断することが大切です。
PICAはサイズ表だけで決めず、通常サイズとXLを掛け比べられるなら両方試してほしい一本です。
PICAは掛けるとどう見える?
PICAは、商品だけを見ると主張の強いメガネです。
太いアセテートに、小ぶりな丸みのあるレンズ。
眼鏡だけをトレイの上で見ると、「自分には難しいかも」と感じる人もいると思います。
ただ、太いフレームは顔に乗せたときに印象が変わります。
これはLescaの親記事でも触れましたが、眼鏡単体で見たときの太さと、実際に顔の一部として見たときの太さは同じではありません。
一方で、誰にでも自然になじむわけではない点も押さえておきたいところです。
PICAは存在感を消して掛ける眼鏡ではなく、ある程度「眼鏡を見せる」ことを楽しむ一本です。
普通のウェリントンやボストンに慣れていて、もう少しデザインのある眼鏡を掛けてみたい。
そんな人には面白い選択肢だと思います。
PICAのカラーはどう選ぶ?
PICAはフレームに厚みがあるため、カラーによる印象の差が大きくなります。
現在もブラック、べっ甲系、ハニー系、グリーン系など、さまざまなアセテートカラーが展開されています。
同じPICAでも、色が違うだけで別の眼鏡のように見えることがあります。
ブラック|PICAの形を一番はっきり見せる
ブラックは、PICAの特徴的なシェイプを最もはっきり見せやすいカラーです。
太いリムの輪郭がしっかり出るため、眼鏡そのものの存在感も強くなります。
PICAらしさを思い切り楽しみたいなら、まず候補になる色です。
ただ、太い黒縁は人によっては少し強く感じることがあります。
黒が気になってPICAを試着したものの、最終的にはべっ甲系を選ぶ。
店頭では、そういう選び方も珍しくありません。
べっ甲・ブラウン系|太さを少し柔らかく見せる
べっ甲やブラウン系は、PICAのボリュームを残しながら、ブラックより少し柔らかく見せやすいカラーです。
生地の中に濃淡があるため、フレーム全体が一色で塗りつぶされたように見えにくいのも特徴です。
「PICAの形は好きだけど、黒だと少し強い」
という人は、ブラウン・べっ甲系まで掛け比べてみると印象が変わるかもしれません。
ハニー・クリア系|太いフレームの印象を軽くする
ハニーやクリア系は、太いPICAでも比較的軽い印象に見せやすいカラーです。
ただし、肌の色と近くなりすぎると、フレームの輪郭がぼやけて見えることもあります。
そんなときは、透明レンズだけでなく薄いカラーレンズを合わせる方法もあります。
15%や25%程度の軽いカラーを入れるだけでも、フレームとレンズの境界が見えやすくなり、全体のバランスが取りやすくなることがあります。
※15%・25%は、ここではカラー濃度の目安として記載しています。光をどの程度通すかを示す「視感透過率」とは別の数字です。
PICAはクリアレンズとサングラス、どちらが似合う?
PICAはクリアレンズでもサングラスでも成立しやすいモデルです。
クリアレンズでは、太いフレームと目元の表情が一緒に見えるため、フレンチヴィンテージらしい眼鏡感が強く出ます。
一方、カラーレンズを入れるとレンズ面までデザインの一部になり、フレームとの一体感が強くなります。
「クリアレンズだと少し眼鏡の主張が強い」と感じたものが、サングラスにすると急に掛けやすく感じることもあります。
Lesca公式でもPICAには透明レンズだけでなく、グリーンやブルー系、ライトカラー、偏光レンズなど複数のレンズ仕様が用意されています。
度付きメガネとしてだけでなく、サングラスまで含めて考えると選択肢が広がります。
カラーレンズの濃度は入れすぎないのがコツ
PICAのように小ぶりなレンズのフレームに濃いカラーを入れる場合は、濃度に注意したいところです。
あくまで個人的な見方ですが、50%以上の濃いカラーを入れると、フレームが実際より小さく見えやすくなります。
そのため、あまり濃くしすぎないほうがバランスを取りやすいと感じています。
とはいえ、最近のトレンドでは極端に濃いカラーを選ぶ人は多くないため、通常は気にしすぎなくて大丈夫です。
Lescaのサングラスについて解説した記事もありますので、是非あわせてご覧ください。
PICAの掛け心地で確認したいこと
PICAを試着するときは、似合うかどうかだけでなく掛け位置も確認してください。
特に厚みのあるアセテートフレームは、鼻への乗り方で見え方が変わります。
確認したいのは、
- フレームが必要以上に下がっていないか
- まつ毛がレンズに触れていないか
- 頬にフレームが当たっていないか
- テンプルが強く開きすぎていないか
- 鼻の一部分だけに負担が集中していないか
といったところです。
PICAは小ぶりなレンズに太いフレームを組み合わせているため、本来より下がった位置で掛けると、せっかくのシェイプがきれいに見えなくなることがあります。
掛け位置がずれると、見た目以外にも影響が出る
下がって見えること自体も違和感ですが、問題はそれだけではありません。
鼻に合っていない状態だと、本来乗るはずの位置から外れ、余計な場所に負担がかかります。
さらに、ずれた状態で掛けるとテンプルの位置が変わり、耳まわりのフィッティングも全体的にずれてしまいます。
その結果、痛みにつながることもあります。
太いアセテートは、フィッティングの難易度が高めのフレームです。
固定式の鼻パッドが合わない場合は、鼻盛りや可動式のクリングスパッドへの変更ができるか、取扱店で相談する方法もあります。
キャップを被る人は要注意
意外に見落とされるのが、帽子との相性です。
PICAのようなボリュームのあるフレームは、キャップを深く被ったときにフロントやテンプルと干渉することがあります。
普段から帽子をよく被る人は、眼鏡だけで試着したときには問題がなくても、いつものスタイルに合わせると掛け位置が変わることがあります。
キャップをよく使う人なら、試着のときに普段被っているものを持っていくと安心です。
PICAは、数ミリの掛け位置まで含めて完成するメガネです。
ここはデザインと同じくらい大切にしてほしいところです。
PICAを試着する前によくある不安
PICAを試着しに来る人は、はっきりした不安を持っているというより、漠然とした心配を抱えていることが多い印象です。
よく聞かれるのは、次のような声です。
- 重そうに見えないか
- 掛けているうちに下がってこないか
- 下がった場合はどんな調整ができるのか
- 縁が太いので、自分に似合うか分からない
一番多いのは、最後の「太いフレームが自分に似合うか」という心配ではないでしょうか。
ただ、実際に掛けてみるとかっこいいと感じる人は多く、太さへの不安は試着で解消されるケースもよくあります。
常に掛けっぱなしの人は掛け心地を優先
フィッティングの難しさは、一日中掛けっぱなしの人ほど気にしておきたい部分です。
一方で、度が弱くて外せる時間がある人なら、デザインを優先して挑戦しやすくなります。
眼鏡をファッションとして楽しむなら、多少の存在感や掛け心地とのバランスをどこまで許容するかも選び方のひとつです。
必要なときだけ掛ける。
休日を中心に使う。
スタイリングのワンポイントとして楽しむ。
そう考えると、選択肢も広がります。
PICAを着用している有名人は?
PICAは、有名人の着用をきっかけに知った人も多いモデルです。
海外では映画監督のスパイク・リーがPICAを愛用していることで知られ、複数の眼鏡専門店でも着用モデルとして紹介されています。
日本でも、俳優・賀来賢人さんがLesca PICAを着用したとして紹介されている例があります。
ただし、有名人の眼鏡は写真だけではモデルやカラーを完全に特定できない場合もあります。
「同じ眼鏡が欲しい」という場合は、掲載元がモデル名まで確認しているかを見たうえで参考にするのがおすすめです。
PICAは誰かが掛けているから選ぶというより、実際に自分の顔に乗せたときのバランスで選びたい一本です。
PICAはいくら?
2026年10月現在、Lesca公式オンラインストアではPICAが285〜395ユーロで販売されています。
価格に幅があるのは、選択するレンズ仕様によって価格が変わるためです。
透明のプレゼンテーションレンズだけでなく、オーガニックカラーレンズ、ミネラルレンズ、偏光レンズなどが用意されています。
日本で購入する場合は、為替や輸入時期、販売店によって価格が異なります。
また、度付きにする場合はフレーム価格とは別にレンズ代が必要になることがあります。
購入前に、フレームだけの価格なのか、レンズまで含まれているのかを確認しておくと安心です。
PICAはどんな人に向いている?
PICAは、できるだけ目立たない眼鏡を探している人より、眼鏡そのものをスタイリングに取り入れたい人に向いています。
特に、
普通のボストンやウェリントンでは少し物足りない。
太いアセテートに挑戦してみたい。
フレンチヴィンテージが好き。
黒縁でも人と少し違うものを掛けたい。
そんな人には相性のいい一本です。
ただし、PICAは写真だけで「似合う・似合わない」を判断しにくい眼鏡でもあります。
フレームカラーを変える。
通常サイズとXLを比べる。
透明レンズとカラーレンズを比べる。
それだけでも印象は大きく変わります。
PICAが気になったら、できれば一色・一サイズだけで決めず、何本か掛け比べてみてください。
まとめ|PICAはLescaらしさを体感しやすい一本
PICAは、Lesca Lunetierを代表するモデルのひとつです。
クラシックなPantosをベースにしたレンズシェイプ。
厚みのあるアセテート。
キュビズムを思わせる立体的なカッティング。
小ぶりなレンズと太いフレームの組み合わせ。
Lescaらしい要素が分かりやすくまとまっています。
一方で、色やサイズによって見え方が大きく変わるため、「PICA=太くて個性的なメガネ」だけで判断するのはもったいない存在です。
ブラックが強く感じるなら、べっ甲やハニー系。
通常サイズが窮屈に見えるなら、XL。
クリアレンズが難しく感じるなら、カラーレンズ。
少し変えるだけで、自分に合うPICAが見つかることがあります。
気になるなら、写真だけで決めず、ぜひ実物を掛け比べてみてください。

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